介護のお話・私の暮らし

🍂気楽にのんびり、ときどき贅沢プチ贅沢🌺

コミュニケーション

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久しぶりの介護のお話になってしまいました(;^ω^)

一通り私がお話ししたいことを書いてしまったかな、と思っておりまして・・・。

他に何かないかなぁと考えておりましたところ、

「介護の仕事」において、

働く人側の話はどうかなと。

特に、

今年新卒で介護施設に就職された方や、

転職で初めて介護施設で働かれる方に聞いてほしいお話です。

実際私も新人社会人という経験はありますから(^▽^;)

(懐かしいなぁ・・・w)

 

私の場合たまたまといいますか、

一番最初に入った職場が、

個人で経営されていた小規模な施設で、

とにかくのんびりゆったりな環境だったので良かったと思っています。

また職員の方も優しかったし面白かった(笑)

管理者の方も職員を同等に見ることができる方だったので、

安心できた部分もありました。

実際、私がまったく苦に思っていなかった業務を連日していたら、

「みんなで平等にしなさい!」

とおっしゃっていただいたことがありました。

 

そんなことがあった新人当時、

職員さんに最初に教えていただいたことがありまして。

これは現在でも一番印象に残っていることで、

身をもって経験したことでもありました。

 

当時ある職員さんに教えてもらったこと。

それは、

「介護の技術はあとからいくらでも身につく。

一番大事なことは『コミュニケーション』をとることだ!」

(介護の技術⇒移乗、トイレ介助など)

この言葉を聞いて、

最初のうちは『ふーん、そうなんだー』

くらいにしか思っていませんでした。

ですがすぐに!

これが『一番難しいこと!』

ということを身をもって知ることになります。

 

この『利用者さんとコミュニケーションをとる』ということ。

めっちゃくちゃ難しい!!!

 

だって、

初めてお会いした、あるいは相手のことをほとんど知らない、

そういった方相手に、

  • 何の話をしたらいいのー!!
  • 会話が1往復で終わったー!!
  • どうやってコミュニケーションとったらいいのー!!

で、頭の中が大パニック!!

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実際に、私がこれまで介護施設で働いてきて、

特に介護職の経験が浅い、または介護職未経験の方が新人さんで入ってきたとき、

利用者さんとのコミュニケーションに四苦八苦している場面を

よく目にしてきました。

それだけ難しいんです!『コミュニケーション』って!

だって、ず何を話してよいのかわからない!

 

実際に私も経験しました。

何を話してよいのかわからないから、

とりあえず天気の話とかしてみる。

    私:「今日はいいお天気ですね」

利用者さん:「そうねぇ」

・・・はい、会話終了。

 

すぐに会話が終わっちゃって、一人苦笑いでごまかすしかない(^▽^;)

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いやぁ、これはほんとに困りましたね。

 

なので新人の頃は本当に利用者さんとのコミュニケーションが、

正直苦痛に感じることもありました。

だって正解がわからないから。

『こういう話をしたらいいよ』なんて、

正解がどこにもない!

解決策がわからない!

ほんと苦労しました。

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ですが!

徐々に解決策はちゃんとあるということがわかってくるようになるのです。

 

実際に私が気づいた、身に着けたコミュケーションを取る方法、

会話の工夫やコツをいくつかご紹介していきたいと思います。

中には、「それって当たり前の事でしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

そこを敢えてお話していきます。

 

【目次】

 

1⃣相手のとこを全く知らないとき

  • 自分が新しい施設に就職した

あるいは

  • 現場に新規の入居者さんが入ってこられた

こういった場合、相手の方の事は全く知らないですよね。

前もってそのご利用者様の情報が施設に届くので

私たち職員はまず最初にそれに目を通すのですが、

それはあくまで基本的な情報だけです。

簡単に言えば、

既往歴(病歴)や、どこで生まれてどういった仕事をされてきたかなどです。

既往歴はある程度把握しておく必要はありますが、

生い立ちに関してはさっと見ておくだけで大丈夫です。

(もちろん把握しておくに越したことはないですが)

そして、

その生い立ちの部分をコミュニケーションの場・コミュニケーションツールとして、

活用させていただくのです!

『初めまして。これからよろしくお願いしますね。』

に始まって、

そこから会話・対話へと移行していくのです。

実際、以前働いていた職場で、

それが本当に上手な職員がおりました(*^-^*)

面白いくらいに色々聞きまくっていました(笑)

それに対して他の職員が、

「〇〇の尋問が始まった(笑)」って(≧▽≦)

ですがとにかく相手から話を聞きだすことが上手!

そして相槌も上手!

相手の方もついつい笑っていろいろと教えてくれていました。

因みに今でもその職員とは交流がありますし、

心から尊敬している一人です。

 

2⃣会話を成り立たせる具体的な方法

①相手に聞く事=実は簡単な内容

上記の元同僚の尋問話し方を観察してみていたところ、

コツがいくつか見えてきました。

相手の方への質問内容、

実は全然難しいことを聞いていないのです。

  • 出身は?
  • 若いころの職業は?

などです。

要は『プロフィール』ですね。

そのプロフィールを、

書類からではなく『本人の口から』聞いて知るのです。

 

②深堀していく

例えば

(1)出身地を聞いた時、

 職員「出身はどこなんですか(生まれはどこなんですか?)」

利用者「〇〇県です」

 職員「△△(特産品や有名な観光地)が有名なところだ!」

利用者「そうなんだよ。行ったことあるの?」

 職員「いやぁ、まだ行ったことないんですよ。でも△△がすごく気になっていて!

   (特産品の場合)どんな味なんですか?美味しいの?」

利用者「美味しいよ!あんた知らんのかー?」

 職員「食べたことないですからねぇ。どんな感じなんですか?」

 

(2)職業を聞いた時

 職員「何のお仕事をされていたんですか?」

利用者「▢▢だよ」

 職員「そうだったんですか!?どんな事されていたんですか?」

 

といった感じです。

相手の方は、認知症の程度に関わらず、自身が生まれ育った土地、生い立ち、職に就いていた頃の思い出は、特に強く記憶に残っています。

実際に認知症のある方で、昔されていた仕事の話をこちらから持ち出すと、

ぱっと切り替わって一生懸命話をしてくれて、

ついつい熱がこもってしまうほど!

「そんなことがあったんですねー」

「え!?そんなこともあったの!?」

「こういうところが大変だったでしょう?」

と聞き返すと、更に更に話してくれる!

私としてはその話を聞くのが楽しくて大好きなんです(*´▽`*)

なので、

一つのテーマに対してとことん掘り下げてたくさん聞いてみましょう。

(ですがあまりにもしつこく聞きすぎたり、矢継ぎ早に聞きすぎると、

相手の方が疲れてしまうこともあるので、そこは様子を見ながら少しずつ聞いていきましょう)

中には思い出したくない過去、というものをお持ちの方もいらっしゃると思います。

ですがの事は実際に話をしてみないとわかりません。

なので、万が一そういう場面になってしまったときは、

その事を職員同士で共有し、その話は出さないようにしよう、と気を付けて、

別の話を持ち出しましょう。(ご家族様から事前に聞いておくのもよいですね)

ですが、私が関わった方は、そういった苦しかった思い出も一生懸命話してくれました。

そういった時は「辛かったですね」「苦しかったですね」と受容して聞くと良いですよ。

 

③日常会話

最初の段階で相手のことをある程度聞き終わってしまい、

もう聞くことがなくなってしまった。

そういった時は、

ただ単純に日常会話をすると良いです。

例えば『気候や季節の話』

最近だと、

「朝晩は冷えるけど、日中は暖かくなってきましたねぇ」とか、

「もうすっかり葉桜になってしまいましたねぇ」などです。

そして、そこからさらに深堀りしていく。

「寝ているとき寒くないですか?」とか、

「若いころはお花見してました?」

など。

それで、花見をしていた、と答えが返ってきたら、

(相手が女性の場合)「お弁当とか料理とか、何か特別なもの作っていました?」

と具体的に質問してみるといいですね。

それで、

利用者「〇〇作ったよ」

 職員「そうなんですか!?私作り方知らない!どうやって作るんですか?」

と聞けば、丁寧に教えてくれ、会話が弾みます。

 

④知恵を拝借

特に女性の方は事細かく家事や育児の経験がある方がほとんどです。

現代と違って便利な道具がなく、一つ一つを自身の手でこなしてきた。

もう尊敬しかないですよね。

まさに「人生の大先輩」

男性女性問わず、尊敬でしかないです。

そういった方々に、

とことん知恵をお借りいたしましょう!

例えば私は、料理に関して聞くことが良くあります。

「今が旬の〇〇ってどう料理したらいいの?」とか、

「そもそも△△ってなに?」とか。

そうすると、必ずと言っていいほどちゃんと答えが返ってきます。

こちらが経験や知識がないとわかると、

それこそ丁寧に教えてくれる。

まさに「おばあちゃんの知恵袋」です。

また、男性に関しても色々聞くことができます。

例えば歴史の話や、その方の職業で培った知識技術の話。

因みに恥ずかしい話、私は株のことがまったくわかりません(笑)

現場でたまたまニュースで株価がどうこうといったことを言っているのを見ていて、

利用者さんに「未だに株の事全くわからないんだけど」って聞いたことがあります。

そうしたら丁寧に教えてくれました!

尊敬でしかなかった・・・。

ですが、株ってやっぱり難しい(笑)

あと、「風邪ひいてのどが痛いときには塩水でうがいするとよい」と教えてくれた方もいらっしゃいました。

本当かなぁ(←失礼)と思っていたら後日テレビで同じことを言っていた(;゚Д゚)

疑ってごめんなさい、と本気で思った出来事でした(;^ω^)

 

⑤自分自身の思い出話や相談

逆に自分の話を聞いてもらいます。

例えば季節に合わせて、

今時期だったら自分の花見の思い出話などです。

こちら側の話をすると、皆さん結構聞いてくれます。

また、こういったことで困ってるんだけど、といった、

簡単な悩み相談も聞いてくれますよ。

それこそ女性の方に料理の相談など。

上記で話しましたが、

相手の方はまさに経験豊富ですからね。

問題が起こった時の解決策まできちんと把握していらっしゃることも。

実際に「なるほど!」と思ったこともしばしば。

やはり人生の大先輩ですよ!

 

また、悩みとまではないですが、

ある年の事、

敬老の日が近づいていたんですが、

私にはもう両祖父祖母がいないんです。

それである利用者様に、

「もうじいちゃんもばあちゃんもいないから、敬老の日が近づくと寂しい」

と話したところ、

「私がいるじゃない。私のことをおばあちゃんと思ったらいいよ。」

と言っていただき、本当に泣きそうになってしまいました。

(書いている今でも涙出てきた・・・)

 

⑥コミュニケーションをとる事が上手な職員を観察

最初の方でお話しした元同僚のお話も含めて、

コミュニケーションが上手な職員の行動・言動、

とことん観察してパクりましょう(笑)

言葉で聞くより実践あるのみです!

そういったコミュニケーションが上手な職員に相談してみるのもよいかもですね。

また、コミュニケーションが上手な方は、元々の素質もあると思います。

私も元同僚に何かを聞いた時に「え、大したことしてないけど?」

って返ってきたことがあります。

つまりは本人が「考えて工夫して」というよりは、

「素のまま」を出していたんですね。

(もちろん相手の方に失礼のないよう、考えて発言する部分もあります)

その取り繕った感がない自然体なところが、

周りに受け入れられていたのだと思います。

 

実際私も現場で、素のままを出していることがありました(笑)

失敗も正直に伝えます(内容によります)

「ごめん!忘れてた!」とか。

それに対して「まったくこの子は(笑)」と笑ってくれる。

中には私のことを娘のように思ってくれていた利用者様もいらっしゃいました。

 

また、最初のころ勤務していた職場での話。

自宅に訪問する際、相手の方が足が悪いため玄関のカギを開けに来るのが大変だということで、

相手の方に了承を得たうえで、こちら側が合鍵を作って、その都度鍵を持って訪問しないといけなかったんですが、

わたくし、毎度鍵を忘れていったんです( ̄▽ ̄;)

(ちゃんと持って行った日もありましたよw)

その度に、郵便受けの扉を開けて「鍵忘れたー!開けてー!」

と叫んでいました。

相手の方は怒ることなく、「まったくあんたはもう(笑)」と笑って許してくれてました(^▽^;)

(よく、「あんたの花嫁衣裳はいつ見られるんかな。私はずっと待ってるんよ。」と言ってくれてたなぁ。)

 

ですがこれはあくまである程度お互いの関係性が成り立ったうえでのコミュニケーションの取り方ですので、そこは要注意です。

いきなりズカズカ入り込んでいってしまうと、単純に無礼な行為になりますので(;^ω^)

 

⑦可能であれば「お願い事」をする。

(※これは職員同士での情報共有が必要な場合もあります)

要は、『簡単な作業を手伝っていただく』ことです。

例えば洗濯ものを干したり畳んでいただく。

利用者の方、

この作業本当に丁寧です!

大雑把な私とは大違い(´;▽;‘)

なんでこんなにしわ無く干せるのー!

ってびっくりしちゃいます。

(そんなときこそここでコツを聞くのもいいですね)

あとはテーブルを拭いてもらったり、

食前におぼんや箸を並べてもらうなど。

施設によっては食器洗いをしてくれるところもありました。

(これめちゃくちゃ助かります(笑))

こういった、ちょっとしたお願い事をする上で会話が成り立ちますし、

ご利用者様も「自分は役に立てているんだ」と自信が持てるようになります。

日常の生活動作リハビリにもなりますから、いいことたくさん!

※これに関しては、きちんと職員同士で「どこまで頼むか・どこまで可能か」

の話し合い・情報共有をきちんとしましょう。

 

3⃣コミュニケーションをとるときのポイント

以上、具体的な内容と私の経験をお話させていただきましたが、

こういったことに加えて、

コミュニケーションを確立させていくうえで大事なこと。

それはやはり「表情」「声のトーン」「言葉遣いと言葉のチョイス」「姿勢と目線」です。

これは介護現場にかかわらず、どこでも重要になってきますが。

 

介護施設のご利用者様、

職員のことをよーく見ています!

職員の見た感じの雰囲気や礼儀などに、結構敏感です。

「あの人は不愛想だ」

「あの人は礼儀がなっていない」

実際ご利用者様から聞いたこともあります(;^ω^)

特に男性は仕事をされていた時代、

人間関係など本当に厳しい環境の中を生き抜いてこられた方々です。

礼儀に関しては本当に厳しいと思います。

だからこそ、そういった礼儀や姿勢が・・・という職員に関しては、

結構厳しいお言葉を聞きます(;・∀・)

なので、コミュニケーションを取るときには特に、

「表情」「声のトーン」「言葉遣いと言葉のチョイス」「姿勢と目線」に気を付けましょう。

 

 

長くなりましたが、

以上が、介護現場で働くなかで一番大切なこと、

『コミュニケーション』についてのお話でした。

私も今ではベラベラ喋れるようになっていますが(まだまだかもしれませんが)

ここまでコミュニケーションが取れるようになるまで、

時間がかかりました。

職員だって、一人ひとり違いますし、

元々の素質だって色々あると思います。

コミュニケーションに関しては、

とにかく『経験・実践あるのみ』です!

介護の仕事で大事なのは、

まず『相手を知る事』

=コミュニケーション!

苦手だからと避けないで、

少しずつでよいので、とにかくたくさんお話ししましょう!

歌が好きなご利用者様だったら、一緒に歌を歌うのもいいです。

(念のため昔の歌や童謡を知っておくと良いですよ)

相手の方の様子をきちんと観察し、

「大丈夫?」の一言でもよいのです。

ちょっとした声掛けも、

立派なコミュニケーション方法なんですよ(*´▽`*)

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私のブログが一人でも多くの方の参考になりますように。。。