介護のお話・私の暮らし

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高齢者の脱水症

介護のお話

かいごのおはなし

 

少しずつ気温が上がってきて、日によって暑さを感じるようになってきましたね。

そんな中で一番気になるのが熱中症「脱水症」

今回はこのようなパンフレットをゲットできたので、

特に高齢者の方向けに、熱中症についてご紹介したいと思います。

 

 

かくいう私も仕事柄&環境柄暑さや湿気と戦う日々で、

本格的な夏を迎えると、つい体調を崩してしまいます(;^ω^)

暑気あたり・夏バテともいえるのかな。

とにかく身体がキツイ・・・。

なので私自身の勉強も含めて、このパンフレットの中身を見てみましょう。

【目次】

 

熱中症とは

熱中症とは「暑さ・蒸し暑さの環境下で起こる体調不良」のこと。

熱中症のお爺さんのイラスト

単なる水分の不足だけでなく、電解質も同時に失われることで発生し、

脱水・異常な高体温によって、この体調不良が起こります。

 

本来私たちの身体は、

①汗をかくことで熱を放出する

②皮膚から熱を放出する

といったかたちで体温調節をしています。

 

まず汗による放熱は、汗が蒸発すると同時に皮膚から熱を奪い”打ち水”のような効果で体温を下げます。

そして皮膚からの放熱は、体温が上がる→皮膚を流れる血液が増える→熱を逃がす働きがアップし、汗をかいていない場合でも皮膚から熱を放出します。

 

ですが身体が脱水症状を起こすと熱を逃がす働きが弱くなり、体温が下げられないまま体温上昇が発生し、様々な機能障害を起こしてしまいます。

脱水とは

脱水とは「身体から水と電解質(塩分など)が失われる」こと。

のどが渇いた人のイラスト(女性)

私たちの身体の体液は、主に水と電解質でできています。

それは年齢を重ねると共に徐々に減少。

その割合はこちら。

  • 小児:80%
  • 成人:60%
  • 高齢者:50%

体液が失われると起こるのが「脱水症」なんです。

主に現れる症状としては、

  • 微熱
  • 口の渇き
  • 体重減少
  • 尿や汗の量が減る

体液の量が5~10%程度減ると中程度10%以上減ると重度の脱水症状が起こっている状態です。

そして身体の中で体液が多い臓器に異変が生じやすくなってきます。

  • 脳:めまい、立ちくらみ、頭痛、意識消失、けいれん
  • 消化器:食欲低下、悪心、嘔吐、下痢、便秘
  • 筋肉:筋肉痛、しびれ、麻痺、こむら返り

また脱水症状は、以下のチェック方法で発見できる場合があります。

①握手してみる→手が冷たい場合は疑いあり

②舌を見る→乾いていたら疑いあり

③親指の爪を押してみる→赤みが戻るのに3秒以上かかれば疑わしい

④皮膚をつまんでみる→つままれた形から3秒以上戻らない場合は疑わしい

⑤ワキの下を確認→乾いていたら疑わしい

 

もし利用者さんに気になる症状が見られたり『あれ?なんかおかしいな。いつもとちがうな。』と思ったらすぐに看護師さんに伝えましょう。

高齢者と熱中症

高齢の方で特に多いのが「室内での熱中症です。

室内で熱中症になっている人のイラスト

実際に介護現場で感じるのは、

①暑さを感じにくい

②水分を摂らない・水分摂取量が少ない

③冷房をとにかく嫌う

といった状況をよく目にします。

 

どんなに冷房が効いている中でも動き回っているスタッフは暑くて汗をかいたりしますが、

高齢者(利用者)さんは、そこまで動き回ることがないですよね。

そのせいなのか冷房を付けていると「寒い」と訴える方、結構います。

もちろん運動量や代謝機能の違いで寒さを感じるのだと思いますが、

スタッフの「暑い」と利用者の「寒い」が極端で、

日々室内の温度調整が大変です(;^ω^)

 

加えて、全員が全員とは言えませんが、とにかく冷房を嫌う方がいます。

前働いていた施設の利用者さんで、

スタッフがどんなに冷房を付けてもすぐ消してしまう・・・。

で、当の本人は顔を真っ赤にして寝ている(-_-;)

しかも窓も開けずに。

何度声掛けしても納得してもらえないので、

たしかぎりぎりのところまで設定温度を調節して本人に気づかれないように工夫していたような。

 

高齢者の熱中症対策で室内の温度管理は結構難しいところもあるかもですね。

高齢者と脱水

高齢者が脱水症になりやすい理由はこちら。

①体液をためるタンク(筋肉)が少ない

②飲んだり食べたりする量が減る

③のどの渇きや暑さに気が付きにくくなる

 

『高齢者と熱中症』でお伝えした通り、暑さを感じにくくなったり冷房を嫌ったりといった場面が見られるため、

とにかくスタッフ・介護する側が気を付けないといけません。

水分補給は、飲み物だけでなく食事、特に汁物などでも補給できます。

ですが食事量が減ってくると食事から水分を摂ることが難しくなってくる。

加えて普段から水分を摂らない方だと、なおさら脱水症状のリスクが大きくなりますよね。

 

そうなってくると「水分量の減少により尿量が減る→膀胱炎になる」「水分量が減る→便秘になる」ことにより第二・第三の症状、つまり合併症状が現れるリスクも!

 

体内の水分・電解質が減ることでいろんな病気につながってしまうのは避けたいものですね。

高齢者が脱水症にならないために

脱水症を予防するには、やはり「規則正しい生活」が大切になってきます。

中でも水分補給は一番大事なポイント。

水分補給をする人のイラスト(女性・グラス)

巷ではよく『こまめに水分を補給しましょう』と言われていますね。

一気にがーっと飲むのではなく、チビチビ飲むのが良いそう。

 

高齢者の水分補給介助では、日中(入居されている方は1日中)誰がどのくらい水分を摂ったかを記録していくことが大事ですね。

 

一番わかりやすいのは普段使っているコップの容量を把握しておくこと。

私の経験上わかりやすくて良いと思ったのは、一杯(八分目)が200mlの湯呑を使うこと。

お茶を提供した時にすべて飲み干したら200飲めた、半分残したら100飲めたと一目でわかりやすいんです。

 

また汁物を入れるお椀の容量も把握しておくと、汁物を完食した際も水分補給ができたとカウントできるのでおすすめですよ。

 

ここで注意したいのは、甘いジュースは水分補給としてカウントされません。

甘いジュースの摂りすぎは、糖分・カロリーの摂りすぎになるので、

あくまで嗜好品として楽しむ程度にして、基本的には水・麦茶などノンカフェインのものを飲むようにしましょう。

緑茶は利尿作用があるため水分補給に向いているとは言いにくいのですが、誰もが慣れ親しんだ飲み物だし糖分やカロリーもないので、そこまで神経質にならずに合間合間に取り入れていいんじゃないかなと私は思っています。

 

なお、熱中症経口補水液やスポーツドリンクが思い浮かぶと思います。

水分補給のイラスト

実をいうと私はスポーツドリンクが苦手です(;^ω^)

でも職場環境的にそうも言ってられないので、

水で薄めて持っていくようにしています。

実は薄める理由はもう一つあって、スポーツドリンクなどは糖分が入っているんですよね。

それもあってか去年の夏はがっつり汗をかいたにもかかわらず太りました・・・。

一概にこれだけが理由ではないかもしれませんが(今までは夏バテで食欲無くなっていたのに普通にあったのでw)

やはり原因の一つだと思っています( ̄▽ ̄;)

 

こういったドリンクは熱中症・脱水症予防になるのと同時に糖分の過剰摂取の原因にもなるので、

いざという時にだけ飲むようにすることを心がけています。

 

あと、これも体験談なのですが、

私は普段の生活の中で、夏でも冷たいものを摂らないように常に心がけています。

なので暑さや湿気の中で仕事している時にまであったかいものを飲んでいたら・・・体調崩した。

一概にもあったかい飲み物が必ずいい!というわけではないんですね(;^ω^)

今更感満載ですが、自分の身をもって分かった出来事でした。

本来体内の熱を逃がさないといけないのに、自ら熱を取り入れていたら、そりゃ気分も悪くなるわな。

まとめ

熱中症・脱水症予防は、やはり室内の温度調節と水分補給が大事だということですね。

また水分を摂る時間・間隔・量・種類も気を付けないといけません。

室内の温度調節に関しては、

オフィスワークをされている方であれば経験があるかと思いますが、

冷房ガンガンの中でずっと座りっぱなしだったら体が冷えてきますよね。

高齢者・利用者さんにとってもそれに近いのではないでしょうか。

なので冷房対策として薄手の羽織るものを準備しておくのも大切だと思います。

一人ひとり暑さ寒さの感じ方が違うのはしょうがないので、

だれでも快適に過ごせる空間作りが大切ですね。

 

これから本格的な夏が来る前に施設であればスタッフ同士で、在宅であればご家族さん同士で早めの対策を考えておくことをおすすめしますよ。

 

私のブログが一人でも多くの方の参考になりますように。。。